メディアアート 研 究 科
■ 目 的
メディアアートは人類発祥の時から人間社会と大きく強い関わりを持ち、その生活と発展に欠くことのできないテクノロジーとして現在に至っています。
多くの考古学的痕跡にみられる太古の石器や洞窟絵画に始まり、太古の音楽や言語となって伝達され発展、展開されてきたことは否定できません。
それはまた、人類の「衣食住・文化」の基となり、道具や描画に始まり、言語と文字を発明し、伝達メディアの手段として文明を築いてきたことも万人が認めるところです。
その内容は、太古の人類のスピリチュアルな無形の精神文化と、現実生活をさ支える有形の道具文化と切り離すことのできない、強く太い関係をも形成しました。
太古の固定されたメディアが、持ち運び可能な、文字印刷物や書籍、彫刻や絵画、音楽や楽器、舞踏や演劇となり、写真や映画となり、さらにデジタル領域へと飛翔し、人と人を繋ぐ手段として現代のインターネットメディア世界にまでダイレクトに繋がるものとして発展し、世界中を席巻しています。メディアアートの世界は、限定されない自由な空間を遊泳する世界を形成、創造し続けているのです。
今、我国では21世紀初頭より「失われた20年」などという言説が囁かれています。世界中に認められている優れた日本文化の価値を発信しきれていない、そのための新しいメディアアートを担う人間が育っていないことが、現在の日本経済と文化の低迷の大きな原因になっていることを認識すべきです。
メディアアート研究科は日本文化を主柱とし、国際的文化を俯瞰し、ミクロからマクロ、精神世界から現実世界に通底する自由で専門的、且つボーダレスな思考のできるクリエイターを育てるため、豊かな学びと創造を模索する空間を提供することを目標、目的としています。
■ 指導教授 メディアアート教授 早瀬 和宏
メディアアートの学びは、作品の制作と、論理的な研究を通じ実践していかなければ意味がありません。合宿スクーリングでは個別的な課題に対応した具体的な作品の発表、理論的なプレゼンテーションなどを行います。
特にオンラインでの個別ゼミを活用、プロジェクトを進めることは、充実した学びの機会となります。より深い自己実現を達成されることを期待しています。
■ カリキュラム
本研究科は実践的創作活動を通じて最先端の分野から 基礎的分野に至る様々な分野における新しい理論と方法論の構築を 試み、論文作成に結びつけます。
メディアアート研究科の授業は固定されたカリキュラムを設定していません。
学生自身よるプロジェクト設定により個性的なカリキュラムを計画することから始めます。研究課題の設定に基づく学習方法や教授の選択など、学生が主体的に計画し、そのプロジェクト進行は担当教授を中心に、研究科を横断し、本学教授陣がサポートするものとします。
メディアアートの研究課題の選択分野でも触れているように、ボーダレスで、多岐、多様な研究と学習に及ぶと思われます。メディアアートクリエイターとして、自由な研究課題と計画に邁進できる楽しい時間が想定されています。
■「メディアアート研究科」修士課程履修案内
プロセスとしては以下の項目を最短1年 最長3年の履修課程で計画し、指導を行 います。
研究項目と研修内容
1 研究テーマによるプロジェクト設定
2 既往研究の検証
既存の関連する作品、研究論文、著作物、講演、
展覧会、ワークショップなどのへの参加探索
3 プロジェクト仮説構築
4 作品制作
5 理論、方法論の検証(データ収集)
6 新理論、方法論の構築と実現
7 論文作成
8 論文審
9 論文公表
研究過程では、プロジェクトに関連する複数の教授が各学生の特性に対応し、密度の高いコミュニケーションをとりつつ適切に指導します。
研修場所 他の研究科とスクーリングによる共同発表
学位 芸術修士号
MASTER OF MEDIAART
※ 開講 前期 4ヶ月 後期 4ヶ月(夏季-冬季期休暇除く)
※ 随時入学に対応